地域循環共生圏づくりの推進

多様な主体間連携において、地域の自発性や持続性を促す3つの留意点

更新日:2017年07月28日

複雑で重層化した環境課題解決に向け、きんき環境館では、地方自治体の環境政策に寄与する多様な主体間による協働取組創出に向けた助言・情報提供を行っています。

今年度は、和歌山県紀の川市において、農と食を切り口にESDの視点を用いて地域資源を教材化し、紀の川市の農家を含む多様な主体を巻き込んだESD推進や、主体間連携の試行に取り組みます。

紀の川市※1とは、平成27年度の吉野川・紀ノ川流域での協働取組加速化事業支援等において同市の多様な方々と出会うご縁がありました。これまで、地元特産のフルーツを活用した博覧イベントによる地域振興、地産地消を含む食育の推進、農業体験を伴う学びの場の創出などを進めているものの、耕作放棄地、担い手不足、獣害といった農山村地域に共通する地域課題の他、博覧イベントや学びの場においては、官民連携時に時々生じる地域の自発性や持続性の低下があることが取材を通じて分かりました。

きんき環境館では、このような農山村地域に共通する地域課題や地域の自発性や持続性の低下に対し、以下の3つに留意して助言・情報提供を行っています。

①相互参照の場づくり、他地域の情報提供。
②上記で見える化した地域の想いを、時間軸や役割分担の視点で整理。
③整理された情報に対し、専門家の助言情報提供を加え、具体化。

具体的な取組や実践事例につきましては、きんき環境館までお問い合わせください。

(ESDコーディネーター 蒔田)
※1紀の川市は県北部、和泉山脈の南側に位置しており、平成17年に5町が合併した人口約6万2千人の市

 

写真 地域の想いを見える化には、このような手法も用います。

 

 

 

 

 

 

 

環境教育等促進法

正式名称は「環境教育等による環境保全の取り組みの促進に関する法律」(平成23年6月改正)。環境行政への民間団体の参加と、多様な主体による協働を推進するための規定が多く盛り込まれている。

協働取組

国民、民間団体等、国又は地方公共団体がそれぞれ適切に役割分担しつつ、対等の立場において相互に協力して行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進、環境教育その他の環境の保全に関する取組。

ESD

持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)。一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境と関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育。

地域循環共生圏

各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方。

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