地域循環共生圏づくりの推進

生活の場としての商店街とヒートアイランド対策

更新日:2014年04月30日

近年、地球温暖化とヒートアイランド現象のために、都市域での暑さは激しさを増しています。環境省では、大阪府北部に位置する枚方市・高槻市でヒートアイランド適応策に関するモデル事業を進めています。街路空間の暑さを軽減する方法としては、グリーンカーテン、オーニング、霧噴霧装置(いわゆるドライミスト)などが考えられます。
枚方市のモデル地区は、江戸時代には、京街道・淀川水運の中継地として栄えた枚方宿に含まれています。地域の歴史やその中で形作られてきた街並みを生かした各種の活性化の取組がこれまでもおこなわれてきました。町の方からお話をうかがうと、江戸時代から続くふとん太鼓のような祭りと歳末パトロールのような比較的新しくはじめられた行事が町の暮らしのリズムを作り出していることがわかります。そこに、適応策の取組を無理のないかたちで加えたいと考えています。過去の町の習慣や風景にヒントを求めて、住民の思い出を見える化する試みをおこなっています。適応策としては打ち水や緑のカーテンをおこなう計画です。
高槻市のモデル地区は、道路の南側は近代的商業施設を含む高層マンション、北側は古くからの商店街という街路空間です。ここでは霧噴霧装置(いわゆるドライ型ミスト)を中心にした適応策を実施する計画です。地元と高槻市による協働の取組をさまざまなメディアを通じて発信していく計画です。
いずれの地区でも、生活の場としての役割が一定あるため、いわゆる「ビジネス街」の街路空間とは異なる配慮が求められると思われます。どんな点に注意するべきか検証していきたいと思います。

写真は、町の昔の思い出を語りあったワークショップの成果(一部)です。
女性班‗s

 

 

 

 

 

 
(コミュニケーションディレクター 田中)

環境教育等促進法

正式名称は「環境教育等による環境保全の取り組みの促進に関する法律」(平成23年6月改正)。環境行政への民間団体の参加と、多様な主体による協働を推進するための規定が多く盛り込まれている。

協働取組

国民、民間団体等、国又は地方公共団体がそれぞれ適切に役割分担しつつ、対等の立場において相互に協力して行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進、環境教育その他の環境の保全に関する取組。

ESD

持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)。一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境と関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育。

地域循環共生圏

各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方。

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