地域循環共生圏づくりの推進

多様な主体・世代で考える地域の未来~意見交換会を活用した2つのステップアップ~

更新日:2021年11月12日

環境省「環境で地方を元気にする地域循環共生圏づくりプラットフォーム事業」の取り組みでは、各採択地域において、環境整備をより一層進めるために「意見交換会」を秋頃に開催することになっています。
 きんき環境館では、近畿地方環境事務所と協働して、各採択地域における意見交換会の開催支援をさせていただいています。今年度は近畿ではどの地域も1年目の採択であることから、地域版曼荼羅(注1)の作成に向けた意見交換会を行います。

 注1:地域循環共生圏とは、地域の資源、自分たちの目の前にあるものの可能性をもう一度考え直し、その資源を有効活用しながら環境・経済・社会をよくしよう、資源を融通し合うネットワークをつくっていこうというものです。曼荼羅は、エネルギー、交通・移動システム、災害に強いまちづくり、衣食住の日々の生活者としてのライフスタイル等があります。それらすべてを落とし込んだものとなります。(参考:森里川海をつなぎ、支える取組(地域循環共生圏)

曼荼羅作成を通じて採択団体の組織力強化に繋げられるように、以下の2点をステップアップとして加え、場づくりを行いました。

1つは、対話の機会として、意見交換会を活用します。
採択団体の中にはプラットフォームメンバー間の話し合いの機会を十分に取れていないケースがあります。その場合、曼荼羅作成に注力するのではなく、対話の機会としてこの場を活用できるように設計することで、プラットフォームメンバー間の信頼関係の構築や、プラットフォームメンバー間の想いの共有を図ります。

もう1つは、プラットフォームメンバーの多様化を図るために、意見交換会を活用します。
事業化に向けて取り組む際に、あのステークホルダーを巻き込んでおけばよかったと後悔することにならないよう、意見交換会前に今後巻き込んでおくべきステークホルダーを洗い出してお声掛けをして、意見交換会で理念や考え方を共有して、事業化に向けた協働を進めるきっかけとします。

今後、各採択団体では意見交換会で話し合った内容を曼荼羅に落とし込む作業へ入ります。出来上がった曼荼羅は地域の想いを伝えるツールとなるよう、きんき環境館も引き続きお手伝いしていきたいと思います。
(蒔田 コミュニケーションディレクター・ジオパーク専門員)

東近江市箕川町で開催した意見交換会の様子です。今、協議会で検討が進められている古民家事業、エコツーリズム事業等についてどういう資源や人材が必要で、課題があるか地域内外の多様な主体・世代で意見交換が行われています。久々に出会った方はほとんどおらず、連絡を取り合いながら地域の検討を重ねていた様子が見られ、地域のポテンシャルの高さを感じる機会となりました。

環境教育等促進法

正式名称は「環境教育等による環境保全の取り組みの促進に関する法律」(平成23年6月改正)。環境行政への民間団体の参加と、多様な主体による協働を推進するための規定が多く盛り込まれている。

協働取組

国民、民間団体等、国又は地方公共団体がそれぞれ適切に役割分担しつつ、対等の立場において相互に協力して行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進、環境教育その他の環境の保全に関する取組。

ESD

持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)。一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境と関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育。

地域循環共生圏

各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方。

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