ESDの推進
【開催報告】近畿地方ESD 推進ネットワーク地域フォーラム2024 「子どもたちと地域のかかわりから始まる、もっとおもしろいESDの学び」
更新日:2025年03月18日
近畿地方ESD活動支援センターでは、2025年1月26日(日)に近畿地方ESD 推進ネットワーク地域フォーラム2024 「子どもたちと地域のかかわりから始まる、もっとおもしろいESDの学び」を開催しました。
学校教員、NPO関係者、企業、自治体、大学院生など様々な方にご参加いただきました。事例紹介、パネルディスカッションを通して先進事例から学んだほか、参加者ネットワーキングで交流を行いました。
<概 要>
○ 日時:2025年1月26日(日)10:00~15:30
○ 会場:OMMビル2階会議室 201・202(大阪市中央区大手前1-7-31)
○ 参加者数:66名(スタッフ関係者を除く)
○ 主催:近畿地方ESD活動支援センター、環境省近畿地方環境事務所
<詳 細>
2024年度学びあいプロジェクトの報告
近畿ESDセンタースタッフより、今年度開催した学びあいプロジェクトについて報告を行いました。学びあいプロジェクトは9月から12月にかけて全5回で行われ、教育委員会や学校教員、自治体環境部局の方を対象として実施しました。報告の後、このプロジェクトに企画から関わっていただいた奈良教育大学の中澤静男先生よりプロジェクトの総括をいただきました。
ESD 実践者による事例紹介及びパネルディスカッション
事例紹介①:もっとおもしろくなるESDの学び!~持続可能な実践に向けた挑戦~
登壇者:堺市立新檜尾台小学校 古谷俊之校長
和歌山大学教育学部附属小学校 中谷栄作教諭
大分大学大学院教育学研究科 河野晋也准教授
まず、堺市立新檜尾台小学校校長の古谷先生から、堺の伝統産業である包丁の柄を題材にたくさんの教科につながる地域との実践についてお話いただきました。次世代を担う子ども達を含めた地域の活性化活動には熟議を尽くし、一方で本当にやるべきことを選択し集中するというポイントがありました。
和歌山大学教育学部附属小学校の中谷先生からは、先生方が楽しみながら、子どものやりたいことを地域の方と実現するために奔走されていることやこれまでの取組についてお話いただきました。子どもがその時にやりたい気持ちを尊重することで子どもが主体性を持ち、時には大きなムーブメントになっていきます。
お二方のお話の後、大分大学大学院教育学研究科准教授の河野先生にモデレーターをお願いし、パネルディスカッションを行いました。パネルディスカッションでは、良い取組を持続可能にするにはどうすればよいか、また、学校で何か新しいことに挑戦する時にどんなアウトプットを意識すればよいか議論しました。
事例紹介やパネルディスカッションの様子は、外崎由実さんにグラフィックレコーディングで記録していただきました。ぜひご覧ください。
グラフィックレコーディング①-1
グラフィックレコーディング①-2
グラフィックレコーディング①-3
環境教育・ESD実践動画100選認定証授与式
環境省が選出する同動画100選には、近畿エリアから5作品が選出されました。今回、この地域フォーラムを機に下記2団体への認定証授与式を行いました。
受賞団体および受賞作品
・兵庫県立明石北高等学校 科学探究部生物班「特定外来生物クビアカツヤカミキリの分布拡大阻止へ」 ~地域・企業・専門機関と連携した取組~」動画はこちら
・学校法人七松学園 認定こども園七松幼稚園「タマネギから広がる子どもと大人のパートナーシップ」動画はこちら
ESD 実践者による事例紹介及びパネルディスカッション
事例紹介②:子どもたちと地域の未来を作るということ~天理市福住地区のウェルビーイング~
登壇者:天理市立福住小学校 堀川淳司教諭
天理市立福住中学校 犬塚良子教諭
一般社団法人みんなとふるさと 代表理事 伊川健一氏
奈良教育大学 中澤静男教授
天理市立福住小学校の堀川先生と犬塚先生より、写真を投影しながら中山間地域の小規模校である天理市立福住小学校・中学校の探究学習の様子をお話いただきました。
地域の耕作放棄茶園を子どもたちが整備し地域の方の力を借りて三年晩茶を作っているほか、天理市がオーガニックビレッジ宣言を出したことを受けて校内でハーブを栽培しています。地域の方にも栽培してもらうことで、このハーブ栽培を通して地域と学校が一緒に歩むポイントづくりをしています。その他にも米作りやサツマイモの栽培、味噌作りや炭作りなど自然とのふれあいを通して、福住で四季を感じながら豊かに成長する子供の様子をお伝えいただきました。
また、伊川氏からは子どもたちに未来をつなぐためにできる一つの取組が生物多様性の保全であるというお話をいただきました。お茶を作り売るだけでなく、それを地域の人や子どもと協働することを大事にしており、売り上げの一部を生物部に寄付しています。また、どうすれば生物多様性を守れるのか、学校を中心に地域のステークホルダーと学びながら、取組を進めています。
お三方のお話の後、奈良教育大学教授の中澤先生にモデレーターをお願いし、参加者の方から質問を募りながらパネルディスカッションを行いました。地域にとって学校がどんな存在か、といったことについてお話しました。
事例紹介やパネルディスカッションの様子は、外崎由実さんにグラフィックレコーディングで記録していただきました。ぜひご覧ください。
グラフィックレコーディング②-1
グラフィックレコーディング②-2
参加者ネットワーキング
「地域と学校が連携したESDを実践する方法」「今日の学びを現場で生かすには」「ESDセンターへのお悩み相談」の3つのお題に分かれ、少人数のグループで意見交換を行いました。また、全体で名刺交換会を行いました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
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正式名称は「環境教育等による環境保全の取り組みの促進に関する法律」(平成23年6月改正)。環境行政への民間団体の参加と、多様な主体による協働を推進するための規定が多く盛り込まれている。
国民、民間団体等、国又は地方公共団体がそれぞれ適切に役割分担しつつ、対等の立場において相互に協力して行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進、環境教育その他の環境の保全に関する取組。
持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)。一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境と関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育。
各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方。