ESDの推進

参加者同士の想いをつなげ、学びを深めた「近畿ESDフォーラム2022年度」開催報告!<第1部編>

更新日:2023年01月27日

近畿ESDフォーラムを1月21日(土)に大阪で開催しました。
「“ESD for 2030”パートナーシップで地域から実践するSDGs~未来につなげる教育・つながる想い~」と題したこのフォーラム。3年ぶりの対面開催とあって、会場内はマスク越しではあるものの参加者の皆さんの笑顔があふれ、終日活気に満ちていました。

今回のブログでは、第1部<午前の部>の様子について、参加者の感想を交えてご紹介していきます。

<1部:午前の部>
基調講演では、澁澤寿一氏(NPO法人共存の森ネットワーク 理事長)より、地域づくり・人づくりの豊富な経験に基づいて持続可能な社会の本質を語っていただきました。持続可能な社会には「愛」が必要であり、「愛」のきっかけは「興味」を持つこと。人と人、人と自然、世代と世代がつながること。お互いが関心と共感を持ち合ってこそ、本当の幸せな社会づくりを考えることができるというお話に大変感銘を受けました。

<NPO法人共存の森ネットワーク 澁澤氏による基調講演>
「持続可能な未来のために~人と自然の共存とは~」

参加者の感想からは、
・これからの世代にどのような幸せな世界を見させてあげられるか、教育は変わらないといけないと思いました。
・文化「循環する時間」=子供が安心する場という言葉にはっとさせられました。文明「直進する時間」に子供も大人も疲れているのかもしれません。
・本当の意味での持続可能な社会を創ることについてしっかりと考えていきたいと思います。

続いて、今年度の「ESD for 2030学び合いプロジェクト」近畿分科会「脱炭素社会の実現に寄与するライフスタイルを促すESD学習プログラムの創出」の学びの成果を講師の中澤静男氏から報告いただきました。
また、実際に分科会で創出した事例として、箕面自由学園の十河先生から地域ESD拠点の箕面森林ふれあい推進センターと連携した理科の授業(※1)、昨年度の分科会に参加された大和郡山市立大和郡山西中学校の中澤先生から地域で取組む中学校の総合の実践(※2)をそれぞれ報告していただきました。

(※1)「流れる水のはたらき」から発展させて自然災害時の森林の役割を学び、森を保全することの大切さを理解して子ども達の行動化につなげた実践。
(※2)友達との意見交換や地域の人とのふれあい(世代間交流)を通して、地域の良さや課題に目を向け、自分たちの地域をより良くしていくためにできることを考えて実践。

<奈良教育大学 教授 中澤静男氏>  <大和郡山市立郡山西中学校 教諭 中澤宏太氏> 
                   「地域の暮らしを見つめる」
<箕面自由学園小学校 教育顧問 十河秀敏氏>
 「『流れる水の働き』から森林の役割や環境保全を考える」

そして、今年度地域ESD活動推進拠点に登録された国立曽爾青少年自然の家(奈良県)の活動紹介をしていただきました。
ススキの大草原から学ぶ「森林環境教育」をテーマに、雄大な曽爾高原の自然の中で子ども達の豊かな感性や創造力を育み、課題解決への行動力にもつなげる教育事業やプログラム構想の報告がありました。

<国立曽爾青少年自然の家 企画指導専門職 三木智拡氏>
  「森林環境教育の取組み」

後半の分科会報告、事例紹介、拠点の取組紹介について、参加者の感想では、
・ESDの全体的なとらえ、実施の枠組み、具体的な実践と様々なステージからの報告があ
り、マクロ・ミクロの視点で考えることができました。
・本校のカリキュラムの作成の参考になりました。
・コロナで制限されることが多かったですが、やはり実際に森にいったり、体験活動をしたり、ゲストティーチャーの話を聞いたりすることは大切だと感じました。

第1部については、後日きんき環境館Youtubeチャンネルで視聴できるようにする予定です。

で視聴できるようにする予定です。

次回のブログでは、第2部の様子についてご紹介したいと思います。

以上、今回のESDサポート情報でした。
(中澤 地域教材化コーディネーター・学習指導コミュニケーター)

環境教育等促進法

正式名称は「環境教育等による環境保全の取り組みの促進に関する法律」(平成23年6月改正)。環境行政への民間団体の参加と、多様な主体による協働を推進するための規定が多く盛り込まれている。

協働取組

国民、民間団体等、国又は地方公共団体がそれぞれ適切に役割分担しつつ、対等の立場において相互に協力して行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進、環境教育その他の環境の保全に関する取組。

ESD

持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)。一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境と関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育。

地域循環共生圏

各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方。

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