多様な意見交換の場づくり

地域循環共生圏と脱炭素のまちづくりを促す投資 -自治体での関心が広がるグリーンボンド

更新日:2020年09月29日

脱炭素、省エネルギー、環境保全を加速するためには膨大な費用が必要とされます。これらの費用を全て公的資金でまかなうことは難しいため、市場の力を活かし、民間資金がこうした投資機会へと流れる効率的な道筋のひとつとして、「グリーンボンド」と呼ばれる債券が注目されています。2017年に環境省がグリーンボンドガイドラインを策定してから、この3年間で、民間企業・地方自治体等でのグリーンボンドの発行が進んできました。

 自治体による発行は、2017年の東京都に続き、2020年10月に長野県でも実施されるそうです。長野県では、再生可能エネルギーの施設整備、水害対策のための河川改修、森林環境保全のための林道整備等の資金をこれにより集めようとしています。自治体等が発行したグリーンボンドへ投資する企業もでてきており、グリーンボンドへの自治体・企業等の関心が高まりつつあると予感しているところです。

地域循環共生圏のような取組が全国各地で推進される社会においては、お金の流れを生む機能として、グリーンボンドのような新しい仕組みが導入されていくと予想されます。地域循環共生圏の構築に向けて、人材を集め、設備を導入するための資金が必要なフェーズになると、その調達の方法を考えることが自治体にとって重要課題になると思われます。そのため、脱炭素社会、地域循環共生圏を推進する中での経済循環の視点、事業のためのお金を用立てるノウハウを持つ金融機関等と地域との協働が必要になるとともに、その協働に資する中間支援機能が求められるのではないかと考えているところです。

今後、きんき環境館では、地域循環共生圏の考え方・取組事例について情報収集いただく機会をご用意しています。持続可能な地域づくりに関心を持っている、もしくは、すでに取り組んでいるNPO・市⺠団体、中間支援拠点、企業、大学、自治体等の方を対象とした「地域循環共生圏講演会」(オンライン式)を10月3日11月6日に、自治体職員を対象とした「地域循環共生圏セミナー」(対面式)を11月12日に開催いたします。「地域循環共生圏講演会」(オンライン)については、きんき環境館HPの「インフォメーション」をご覧ください。メルマガでもご案内しております。また、「地域循環共生圏セミナー」の詳細はメールにて近畿2府4県の自治体宛てにご案内いたします。ぜひ、これらの機会をご活用ください。

(田中 コミュニケーションプロデューサー・科学コミュニケーター)

写真は2018年版の「グリーンボンド原則」(国際資本市場協会発行)の表紙です。この「グリーンボンド原則」に基づいて、 各国でグリーンボンドに関するガイドラインが策定されています。
なお、グリーンボンドについては、環境省「グリーンボンド発行促進プラットフォーム」にさまざまな資料が掲載されています。
また、YouTube動画の「今、なぜESG金融なのか?~持続可能な地域企業の成長と地域社会のために~」も参考になります。

環境教育等促進法

正式名称は「環境教育等による環境保全の取り組みの促進に関する法律」(平成23年6月改正)。環境行政への民間団体の参加と、多様な主体による協働を推進するための規定が多く盛り込まれている。

協働取組

国民、民間団体等、国又は地方公共団体がそれぞれ適切に役割分担しつつ、対等の立場において相互に協力して行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進、環境教育その他の環境の保全に関する取組。

ESD

持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)。一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境と関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育。

地域循環共生圏

各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方。

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