ESDの推進

関東地方からの教育旅行を想定したESDエクスカーション -教材としてのびわ湖活用に向けて

更新日:2018年05月29日

きんき環境館では、滋賀県と連携し、「琵琶湖保全再生法(平成27年9月)」に係る具現化として、湖と共に生きる滋賀の叡智を教材化することを構想しています。また、「環境教育・学習拠点における『ESD推進』のための実践拠点支援事業」において、びわ湖大津館では、びわ湖周辺のESD拠点をつなぐコンシェルジュ機能を強化し、びわ湖を教材としたESDエクスカーションの窓口となることを目指しています。

「びわ湖と共に生きる暮らし」を営む地域の多様な主体との出会い・対話を通して、気づきや感動を得る体験によって、都市とその暮らしを支える環境とのつながりへの意識を高め、環境課題を自分事として捉える「共感力」を高められることは、びわ湖でのエクスカーションの強みだと考えています。

こうしたびわ湖での学びを提供する対象として、関東地方の高校による修学旅行・体験学習旅行に着眼し、同地方の高校の先生方を対象とした説明会を、東京の滋賀県発信拠点「ここ滋賀」にて開催しました。

説明会では、はじめに、びわ湖大津館がコンシェルジュとなって「ふるさと絵屏風」を活用する行程について、きんき環境館からご説明しました。その後、びわ湖大津館関係者、滋賀県琵琶湖保全再生課職員も加わって、意見交換を行いました。その結果、地域住民と対話しながら深い学びを得られる機会に対する個別のニーズや、歴史・地理等の分野での教材としての有用性などが確認できました。

ESDの視点を入れた教育旅行に期待されている要素や配慮すべき点について先生から直接お話を伺うことができ、今後、ESDエクスカーションにおけるびわ湖大津館のコンシェルジュ機能を考えるうえで貴重なヒントが得られました。今後は、このような対話の場と、ESDエクスカーションの実践を繰り返しながら、びわ湖を教材とした持続可能な地域づくりとそれを推進する拠点のあり方について検証していきたいと考えています。

(田中 コミュニケーションプロデューサー・科学コミュニケーター)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京・日本橋にある滋賀県の情報発信拠点「ここ滋賀」は、2017年10月29日にオープンした施設です。説明会には、埼玉、神奈川、千葉、東京の高校から先生にお集まりいただきました。学校ごとに事情は異なりますが、質の高い教育旅行をデザインすることは、先生方にとって共通する関心事だと感じました。

 

 

 

環境教育等促進法

正式名称は「環境教育等による環境保全の取り組みの促進に関する法律」(平成23年6月改正)。環境行政への民間団体の参加と、多様な主体による協働を推進するための規定が多く盛り込まれている。

協働取組

国民、民間団体等、国又は地方公共団体がそれぞれ適切に役割分担しつつ、対等の立場において相互に協力して行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進、環境教育その他の環境の保全に関する取組。

ESD

持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)。一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境と関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育。

地域循環共生圏

各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方。

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