地域循環共生圏づくりの推進

多様な生き物とひとが集まる豊かな尼崎運河に向けて

更新日:2013年11月11日

 協働取組推進事業について、キックオフ後の経過をお知らせします。
 尼崎や西宮の沿岸域を舞台におこなわれている事業「子どもによる地域協働と海洋文化の醸成」では、9月、パドルボートでの運河散策とカヌーでの海洋体験という2つのプログラムが実施されました。尼崎と西宮のこどもたちが参加し、自然体験に加えて、それぞれの場所の環境やその環境を保全するための協働について学びました。これらに続く予定のカッターボートによる活動は、いろいろと条件が厳しいことがわかったのでとりやめ、それに代わる新たなプログラムとして、海洋水質調査や海浜の環境保全活動を実施しています。
 ところで、こうした個々のプログラムの進行と同時に、事業を進める事務局の方たちは、協働事業の将来について構想を練っています。特に本事業の主要対象地である尼崎運河での持続的な「協働」のあり方が大きなテーマです。
 尼崎の沿岸域は、埋め立て・開発を繰り返し、河口や海の環境が悪化してきた歴史を持っています。にわかには信じられないのですが、かつては潮干狩りやカレイ踏みのできる干潟が広がっていたそうです。この事業を推進するある方は「生き物や人がいっぱいの運河や豊かな海をふたたび取り戻したい」という構想を示されています。このような目標の実現に向けては、ひとつの主体だけではなく、多様な主体による協働が必要であり、そこに、地域の自治体は必ず含まれてくると思われます。「総合計画」や「環境計画」に市の“構想”を読み取りながら、協働を支援する上で留意しなくてはならない点を、科学コミュニケーションの視点で見える化していきたいと思います。

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パドルボートでの水上散策。普段は静かな運河が少し華やかな表情を見せています。

(田中)

 

環境教育等促進法

正式名称は「環境教育等による環境保全の取り組みの促進に関する法律」(平成23年6月改正)。環境行政への民間団体の参加と、多様な主体による協働を推進するための規定が多く盛り込まれている。

協働取組

国民、民間団体等、国又は地方公共団体がそれぞれ適切に役割分担しつつ、対等の立場において相互に協力して行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進、環境教育その他の環境の保全に関する取組。

ESD

持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)。一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境と関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育。

地域循環共生圏

各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方。

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