地域循環共生圏づくりの推進

プラットホームに多様な主体を巻き込むための秘訣

更新日:2018年09月27日

平成29年度から和歌山県紀の川市において、環境・農・食を活かした新しい価値創造に向けて、地域の多様な主体によるプラットホームを創出し、紀の川市の施策と連動した体験的取組が、地域の環境保全や観光の促進につながるよう検討を行っています。

この事業で得られた知見を紀の川流域の自治体に広げていくことを目指し、今年度は紀の川流域の自治体職員を対象に、それぞれの地域が抱える課題解決に資するプラットホーム運営や様々な取組等について情報交換・意見交換を行う場づくりを行いました。当日は紀の川市の複数の部局、上流の奈良県川上村、中流域の橋本市などの自治体職員・地域おこし協力隊の方とプラットホームを構成する地域の様々な主体が参加し、交流を行いました。

プラットホームへの多様な主体の巻き込みや取組に対するモチベーション向上を促す手段のひとつとして、「みんなに共通するテーマ」を設定し、参加者同士の対話を活性化させることが大切です。

例えば、私が専門とするジオパークにおいても、岩・地層・地質などを“資源”として共有している地域の人同士が対話することで仲間意識が芽生え、交流から連携、協働へと発展していくことが、携わった事業において確認できています。

持続可能な地域づくりに向けた“想像力と創造力が高まるプラットホーム(多様な主体の交流の場)”の創出・運営については、今年度の近畿自治体環境施策情報交換会にて、そのコツ・留意点等を得ていただくことができます。ご関心のある自治体職員の方はお問合せください。

(蒔田 コミュニケーションディレクター・ジオパーク専門員)

 

 

 

 

 

 

今回の参加者に共通するテーマである「紀の川の多面的な価値」を新たに発見し、共有することを目指して、当日は、耕作放棄地の再生に向けた協働取組の現場視察のほか、和歌山県立自然博物館の松野学芸員に「紀の川流域の昆虫」についてお話しいただきました。参加された方からは、他地域との交流は自地域を振り返り新たな気づきを得られる有用な機会だったとの声をいただきました。

環境教育等促進法

正式名称は「環境教育等による環境保全の取り組みの促進に関する法律」(平成23年6月改正)。環境行政への民間団体の参加と、多様な主体による協働を推進するための規定が多く盛り込まれている。

協働取組

国民、民間団体等、国又は地方公共団体がそれぞれ適切に役割分担しつつ、対等の立場において相互に協力して行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進、環境教育その他の環境の保全に関する取組。

ESD

持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)。一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境と関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育。

地域循環共生圏

各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方。

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