多様な意見交換の場づくり

「暮らし」に留意した生物多様性戦略に向けて

更新日:2017年12月12日

10月2日に、生物多様性をテーマに自治体職員の方々を対象とした情報交換会を開催しました。
事前の取材で、生物多様性担当者の多くは、生物多様性施策に関する知識や経験に乏しく、「なぜ生物多様性を保全すべきなのか、地域のためになる生物多様性保全とは何か」といった疑問に突き当たり、答えの見えない中で何から取り組めばいいか躊躇している状況にあることが確認できました。

それら状況の打開に向けて、当日の進行には、地方行政が生物多様性保全に取り組む意義について考えるとともに、自然保護だけではなく生態系サービスの観点も取り入れて、生産地と消費地の関係や、自分たちの生活との関係、また、観光資源の地域活性化等、「暮らし」に留意した生物多様性施策について参照する機会としました。

今年度は入門編、実践編の2部制で設計し、入門編に参加された入職1~2年目の職員の方々には、自治体職員が生物多様性の基本的知識や国の施策動向、他の自治体における施策推進に向けた取り組みの優先順位等、個々の自治体での内部要因を整理する機会に寄与できた事が確認できました。

きんき環境館では、年4回程度、「生物多様性」「環境教育等促進法」「協働取組」「ESD環境教育」等、施策推進に配慮した自治体職員のみによる相互参照機会をご提供しています。詳しくはきんき環境館スタッフ(田中、赤石)迄、お問い合わせください。

(赤石 コミュニケーションプロデューサー・生物多様性コミュニケーター)

 

 

 

 

 

 

 

 

実践編のワークショップ形式による意見交換の様子。
情報交換会では、セミナースタイルに終始せず、参加者同士がテーマに基づいて意見・情報を交換する時間を十分に取り、出された意見はきんき環境館の中間支援ノウハウを用いて施策推進の課題や留意点を共有しています。

環境教育等促進法

正式名称は「環境教育等による環境保全の取り組みの促進に関する法律」(平成23年6月改正)。環境行政への民間団体の参加と、多様な主体による協働を推進するための規定が多く盛り込まれている。

協働取組

国民、民間団体等、国又は地方公共団体がそれぞれ適切に役割分担しつつ、対等の立場において相互に協力して行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進、環境教育その他の環境の保全に関する取組。

ESD

持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)。一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境と関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育。

地域循環共生圏

各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方。

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