ESDの推進

拠点がつなぐ学校と自治体との連携  ー地域でESDを推進する拠点へのヒアリングから見えたこと

更新日:2017年11月30日

近畿地方ESD活動支援センター業務の一環として、ESDを推進する機関や団体とのネットワーク(ESD推進ネットワーク)形成を見据えたヒアリングを行っています。今年度は、学校教育におけるESD推進に関わる拠点にお話を伺っています。

拠点へのインタビューで明らかになったことは、子どもの学びの支援や教員育成等の「先生のESD実践を応援するしくみ」を、自治体も交えた多様な主体によるプラットフォームが後押ししている場合が多いということでした。

例えば、近畿ESDコンソーシアムでは、教員を対象とした研修会で、奈良県の環境政策課職員が講師となって県の環境課題と課題解決に向けた施策を伝え、教員と意見交換を行う場が設けられました。また、大阪府池田市では、環境政策課、教育委員会、地域のNPOが協働して、地域の環境を切り口とした教員の授業づくりを応援するしくみの構築に取り組んでいます。どちらの事例も、教員は地域学習のための専門的な情報が得られると同時に、実際に自治体職員等と対話しながら授業づくりに取り組むことができる貴重な機会となっています。

このように、拠点が学校の教員と自治体との連携に寄与することにより、教員自身に新たな気付きや学びが生まれます。そして地域課題に視点を当てた授業案作成の意欲化につながります。子どもたちも、自分の住んでいる地域にある、身近な課題の解決に対して関心・意欲を示し、授業に主体的に取り組むことができます。

きんき環境館事業における自治体施策支援や地域の多様な主体によるプラットフォーム形成支援が、学校におけるESD推進において有効に活用されることにより、市域全体で持続可能な地域づくりに向けた啓発的風土が育まれ、自治体の施策推進にもつながるのではないかと思います。

(中澤 地域教材化コーディネーター・学習指導コミュニケーター)

 

 

 

 

 

 

 

2017年11月 和歌山県立自然博物館でのヒアリングの様子。ヒアリングでは、和歌山における学校と自治体環境施策をつなぐ博物館の取組について情報共有および意見交換を行いました。

「ESD推進ネットワーク」は、持続可能な社会の実現に向け、ESDに関わるマルチステークホルダーが、地域における取り組みを核としつつ、様々なレベルで分野横断的に協働・連携してESDを推進することを目的としています。(ESD活動支援センターHPより抜粋)
http://esdcenter.jp/

環境教育等促進法

正式名称は「環境教育等による環境保全の取り組みの促進に関する法律」(平成23年6月改正)。環境行政への民間団体の参加と、多様な主体による協働を推進するための規定が多く盛り込まれている。

協働取組

国民、民間団体等、国又は地方公共団体がそれぞれ適切に役割分担しつつ、対等の立場において相互に協力して行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進、環境教育その他の環境の保全に関する取組。

ESD

持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)。一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境と関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育。

事業型環境NPO

自ら行う事業により収益を上げ、活動資金を確保する環境NPO。持続可能な社会を実現するために、地域資産の活用・保全を通じて地域社会を活性化し、地域の社会変革をたらす事業型の環境NPOの活躍が期待さている。

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